法定責任説と契約責任説(債務不履行責任説)

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責任瑕疵担保責任の2つの説について

法定責任説

  1. 瑕疵担保責任の規定は特定物売買にのみ適用があり特定物売買には適用はない。
  2. 損害賠償の範囲は原則として信頼利益の範囲。
特定物売買 特定物売買
責任の種類 瑕疵ある目的物が給付された場合、債務の本旨の履行とはいえず、売主に対して不完全履行による債務不履行責任を追及しうる。( )により( )となる。

[ 解説 ]

債務不履行責任により過失責任となる。

[ 解説を隠す ]

代替性がないから、目的物の給付により債務履行として売主の給付義務が消滅し、債務不履行責任を追及する余地がなくなると、買主は予定の給付を受けられず不公平とし、売主に( )を定めた。

[ 解説 ]

担保責任

[ 解説を隠す ]

完全履行請求権(瑕疵修補請求) 認められ( )

[ 解説 ]

認められない

[ 解説を隠す ]

認められ( )

[ 解説 ]

る(可能)

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 損賠賠償の範囲 ( )として、( )に及ぶ。

[ 解説 ]

債務不履行責任として、履行利益を含む損害一般に及ぶ。

[ 解説を隠す ]

( )として、原則、( )の限度。

[ 解説 ]

瑕疵担保責任として、原則、信頼利益の限度。

[ 解説を隠す ]

売主に過失がある場合、( )に及ぶ。

[ 解説 ]

履行利益の範囲

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 契約解除の催告 原則として契約解除に( )

[ 解説 ]

催告を要する(541条)

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契約解除に( )

[ 解説 ]

催告は不要(570条・566条1項)

[ 解説を隠す ]

責任期間 債務不履行責任として10年 瑕疵担保責任として1年

履行利益

[ 解説 ]

  • 契約が完全に履行されたならば債権者が受けるであろう利益
  • 例)転売利益

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信頼利益

[ 解説 ]

  • 無効な契約有効であると信じたことによって受けた損害
  • 例1)他人物売買における目的物検分のための費用
  • 例2)代金支払のために金融機関から融資を受けたことによる利息
  • 履行利益よりも信頼利益のほうが少額のことが多い。

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民法 第541条(履行遅滞等による解除権)

[ 解説 ]

当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。

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第570条(売主の瑕疵担保責任)

[ 解説 ]

売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第566条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。

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第566条(地上権等がある場合等における売主の担保責任)

[ 解説 ]

  1. 売買の目的物が地上権、永小作権、地役権、留置権又は質権の目的である場合において、買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の解除をすることができないときは、損害賠償の請求のみをすることができる。
  2. 前項の規定は、売買の目的である不動産のために存すると称した地役権が存しなかった場合及びその不動産について登記をした賃貸借があった場合について準用する。
  3. 前二項の場合において、契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。

[ 解説を隠す ]

契約責任説

  1. 瑕疵担保責任は債務不履行の一種と解される。
  2. 特定物売買か特定物売買かを問わず無過失責任
  3. 損害賠償の範囲は信頼利益に限定する必要はなく履行利益に及ぶ。
  4. 目的物に原始的瑕疵が存在しても契約全体は有効とする。
    特定物売買か不特定物売買かを問わず本来的に売主には完全な目的物を給付する義務があるとし1)売主の性状確保義務。特定物売買においても瑕疵のある目的物の給付を債務の履行とみるべきでない、売主は基本的には担保責任を負い補充的に債務不履行責任を負う。
  5. 瑕疵担保責任期間が1年に対し、債務不履行責任に基づく完全履行請求権は10年。
  6. 瑕疵担保責任は瑕疵がある場合の代金と不均衡を考慮した規定であることから、損害賠償の範囲は買主が負担した対価の範囲(代金の範囲)が限度。

References   [ + ]

1. 売主の性状確保義務。特定物売買においても瑕疵のある目的物の給付を債務の履行とみるべきでない




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