4.行政行為の類型

Bookmark this on Google Bookmarks
Share on LinkedIn

行政行為概念が行政法において重要性を持つに至ったのは、行政が行う様々な行為であって、かつ民法など司法には見られない特別な行為を統一的に把握し説明するためと考えられる。

行政行為の類型方の性格

  • 伝統的な類型論は、数多くの合成行為をマズは行政行為の方向かと言う規準に着目して分類している。
  • ある行為が、仮にいずれか一つの類型に該当するとしても、その類型の説明が全てその現実の法律が規定する行為に当てはまるわけではない。
  • 類型論は法解釈を行ううえで一定の方向性を示すに過ぎず、現実の行為がどのような性質を持つかは法律を参照しながら個別具体的に検討を行う必要がある。

伝統的な行政行為の類型

  • 法律行為的行政行為
    • 命令的行為
      • 下令(禁止)
      • 許可
      • 免除
    • 形成的行為
      • 特許
      • 認可
      • 代理
  • 準法律的行政行為
    • 確認
    • 公証
    • 通知受理
  • 利益的(受益的)法律行為 許認可など
  • 不利益的(侵害的)法律行為 職権取消・撤回など

(1)法律行為的行政行為と準法律的行政行為

法律行為的行政行為

  • 行政庁が、法律に基づいて、一定の法効果を発生させようという医師を表示し、それに基づいて方向かが発生する行為のこと。
  • 許認可
    一般的な禁止を解除しようと言う意思表示を行いソ連ともなって方向かが発生
  • 附款など
    行政庁の意志に基づくのである程度裁量の余地が認められる

準法律的行政行為

  • 法効果の発生が行政庁の意志に基づない
    一定の事実認識や判断などを行政庁が示す
    → それに対して法律が一定の法効果を結びつける
  • 通知の例: 行政代執行法における戒告
    (違法建築の除去を所有者に命じ従わない場合代執行を行うことを通知する)
    → 新たな義務を課すものでなく、新たな意思表示があったわけでもない
    ※義務は当初の除去命令によって課され、戒告は代執行を知らせているに過ぎない
    意思表示(法律的行政行為)ではないが、法律によって一定の法効果が結び付けられていることから法律行為的行政行為とされている。
  • 法効果は行政庁の意志に基づかないので裁量の余地は無く附款などをふすことはできない。

(2)法律行為的行政行為

命令的行為

  • 市民が本来有している自由を制限したり、あるいは制限した自由を解除したりする行為。
  • 裁量の余地が狭いと解されてきた

下令・禁止

  • 下令: 一定の行為をしなくてはならないという義務
    • 納税の義務
    • 違法建築物の除去
  • 禁止: 一定の行為をしてはならないという義務
    • 営業停止命令
    • 道路通行禁止

許可・免除

  • 許可: 一般的な禁止を特定の場合に解除する行為
    (例)飲食店の営業許可: 本来は憲法に基づく営業の許可
    → 市民の自由に属する行為を公益的な理由によって制限し一定の場合に解除する
    ※伝統的に警察許可と呼ばれてきた
    ※市民の安全や公共の秩序の維持の為のものが典型例

    • 自動車運転免許
    • 医師免許
    • タクシー事業免許
    • 各種営業許可
  • 免除: 義務を解除することを法効果の内容とするもの
    • 租税免除
    • 授業料免除
    • 予防接種の免除
  • 無許可営業は、私法上の行為が無効となるものではない
  • 無許可などの違反行為に対して行政刑罰などを認める規定がおかれていることが多い
  • 許可を与えるかどうかについて行政裁量の余地は狭く伝統的には羈束行為

形成的行為

  • 特許が典型例
  • 市民が本来有しない権利や地位を市民に与えたり、あるいは逆にそれを剥脱する行為
  • 命令的行為に比して裁量の余地が比較的広い

特許・剥権

  • 特許: 市民が本来有していない権利や能力を市民に設定する
    ※許可は市民が本来持っている権利を回復すること

    • 鉱業権の設定:地下の鉱物を採掘する能力
    • 公有水面埋め立ての免許:海面の埋め立て
    • 公企業の事業免許:電気・ガス・鉄道など
    • 河川占有許可
    • 公務員の任命
    • 外国人の帰化
  • かつては特別権力関係と考えられた背景:
    • 行政から包括的な監督を受けると考えられた
    • 公企業は本来国家活動の一部で国が独占的に行うもの絵あるとの考え方が存在した
  • 近年の規制緩和の推進で変化した
    • 許可と特許の境界線はかつてほど明確ではなく相対化してきた
  • 剥権: いったん市民に与えた特別な権力や能力を奪うこと
  • 特許は本来の自由に属しないと言うその性格上、許可などよりは裁量の余地が広い
    伝統的には自由裁量行為であると考えられた
    ※現在では自由さ慰労行為であっても司法審査の対象となりうる

認可

  • 認可: 行政が市民間の法行為の効力を完成させる行為
    • 農地権利移転許可
      市民AとBとの間で売買などの権利移転の契約を結んだだけでは効力を持たない
      → 行政が権利移転を認可して当該行為を完成させる
      → 当該契約は効力を持つ
      無認可の行為は法的に効力をもたず無効
      ※認可は単に法行為の効力を完成させる行為であるので、他の理由で法行為が無効な場合は、仮に行政から認可が行われてもやはり無効のままであり、認可には無効な行為を有効にすることはできない
    • 公共料金改定認可
    • 河川占有権の譲渡承認

代理

  • 本来、他の法主体が行う行為を行政機関が代わって行うこと
    • 土地収用裁決:
      土地収用の損失補償額を土地所有者でも起業者でもない第三者である収用委員会が当事者に代わって収用裁決によって決定する。
    • 特殊法人の役員の任命

(3)準法律行為的行政行為

  1. 確認
    行政庁が一定の法関係や事実認定を対外的に示し、それに対して法効果が結びついているもの

    • 建築基準法に基づく建築確認
    • 所得税の更正処分
    • 恩給の裁決
    • 発明の特許
    • 選挙の当選人決定
    • 公害病の認定
      → 医学的に一定の公害病に罹患している事実を行政が確認
      → 一定の公害病被害者救済制度など様々な法的効果が結びつく
  2. 公証
    特定の法関係や事実の存在を公の形で証明する行為

    • 不動産登記
    • 選挙人名簿、各種名簿への登載
    • 印鑑証明
    • 運転免許証の交付
  3. 通知
    特定の行政庁の判断や事実を市民に対して了知させる行為

    • 行政大執行法における戒告
    • 納税の督促
    • 事業認定の告示
  4. 受理
    市民が提出した届出などの行為を有効なものとして行政が受領する行為
    ★単なる届出や申請書類の受理ではなく、それに対して一定の法効果が結び付けられているものが受理

    • 不服申立所の受理
    • 各種申請の受理

シェアする

フォローする