【苟も|いやしくも】

いやしく‐も【×苟も】
[副]《形容詞「いやし」の連用形+係助詞「も」から》

1 仮にも。かりそめにも。「―人の上に立つ者のすべきことではない」

2 もしも。万一。「―これが事実なら、早急に対処すべきだ」

3 (あとに打消しの語を伴って)いいかげんに。おろそかに。「一字一句を―せず」

「畢生の事業として研究する積りでいるのだから、―筆を著けたくない」〈鴎外・かのやうに〉

4 不相応にも。柄にもなく。

「―勅命をふくんで、しきりに征罰を企つ」〈平家・七〉

5 まことに。

「さうしたお心を聞いてから、―いやましに思ひがこうなりました」〈浮・歌三味線・一〉

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