【楚辺通信所】

楚辺通信所(そべつうしんじょ)は、沖縄県読谷村にあった在日米軍施設である。通称象の檻(オリ)。

敷地面積は53万5000平方メートルで直径約200m、高さ28mの巨大な檻のようなケージ型アンテナを持ち、三沢飛行場近くにある姉沼通信所(「三沢飛行場」記事内の当該項目参照のこと)とともに、軍事通信の傍受施設として使用されていた。管理は米海軍が行い、駐留軍従業員数は31人であった。

地主数は457人で年間賃借料は3億6500万円であった。1995年、一部の地主が賃借契約の更新を拒否し、大田昌秀沖縄県知事(当時)も土地強制使用の代理署名を拒否したため、賃借契約が切れた1996年4月からの1年間は日本国による不法占拠状態となった。この賃貸借契約の期限切れに先立って、木製の柵が設置された(それまでは、基地警備員の制止を受けるものの鉄塔に近寄ることは不可能ではなかった)。

1997年米軍用地特別措置法を改正することで不法占拠状態は解消された。

米軍基地再編により、本施設はキャンプ・ハンセン内に移設されることになり、新施設の整備が完了した2006年12月末に日本に全面返還され、2007年5月31日より、アンテナを含む施設の本格的な撤去作業が行われ、2007年6月8日、全てのアンテナが撤去された。なお、キャンプ・ハンセン内に新規に建設された同種の施設には、「象の檻」との名称の元となった鉄塔群は存在せず、より高度な設備を用いている。

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